本日も子育ておせっかい日和
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第4回第36回 お母さんら感動の涙(2011年3月2日付朝刊より)

 開設10年ともなると存在も少しは知られ、ワニワニクラブを訪れて学ぶ事例が多くなった気がします。親子の遊んでいる姿やボランティアの動きを見ていただくのが一番と思っている私は、特別な事を考えるより大歓迎です。

 昨年4月には、高橋知事、胆振総合振興局局長、室蘭市長、道議ほかたくさんの方が訪問され、短時間でしたが知事が赤ちゃんを抱っこされて全員で記念撮影。

 道の「子育て応援団大賞」を受賞したのも訪問理由だったのでしょうが、分刻みの移動の中でつかの間のホッとされたひと時だったと思います。お母さんの笑顔を残して帰られました。

 9月には昨年に続き、札幌の北海学園大経営学部の2年生12人が来訪。ゼミの目的はNPO法人の経営を学ぶということで、輪西のNPO法人数カ所で学び、私の所では子どもたちとも交流。昼食を一緒にしたり身近に乳幼児がいないという学生が多く、2時間ほどの交流体験は大好評のようでした。

 後日、感想が送られてきたのですが、ほとんどの学生がワニワニの体験で「自分も将来は親になりたい」といううれしい内容。専門的なアドバイスもあったりして心強く思いました。このような体験は$e業の第一歩の学習として、本当は一番大切なことなのかもしれません。

 今春、閉校となる鶴ケ崎中も2年生が職場体験、3年生全員が家庭科授業で訪れました。入試を控えた11月でしたが、お互いに得たものがあり大好評。初めのぎこちない交流はあっという間に仲良くなり、帰り際は学校祭での合唱曲を聞かせてもらいました。

 中3の大柄な子どもたちの真剣な合唱に、乳児までもジーっと聴き入り、お母さんたちは感動の涙。わが子も中3になったらこんなふうになるのかと思ったら思わず涙が流れた―と、若いお母さんたちの感想でした。

 「高校入試頑張って!」。全員で大声で言って別れました。子どもたちも窓から見えなくなるまで手を振ってバイバーイ。「卒業までにまた来たい」と言ってくれましたが、現実は大変な時期。だからこそこの交流は思い出深いものだったと思いますし、ワニワニクラブを作って良かったと思えた瞬間でした。

 そして本年度、お母さんたちの要望でOB交流日を夏休み、冬休みに実施してみました。会員数も多いのでわずか1日ずつですが、先輩のお母さんに幼稚園の話などを聞いたり、成長に驚いたりして大変な盛り上がり。

 ただし、午後のパワー全開の子どもたちの動きに私たちボランティアはあぜん。体力不足を感じたのですがこれも結果は好評。来年度も体験の場として、お互いに得るものがあるワニワニクラブの活動を目指したいものです。



第37回 多くを学んだ大震災(2011年4月13日付朝刊より)

 3月11日午後2時50分ごろ、突然の地震。それもいままで体験したことがない長い時間の横揺れが続き、毎週会場になっているワニワニクラブでのヨガ教室は先生の判断で中止に。この時点で私たちは、東北など広い地域に起きていた大被害など全く想像できず帰宅したのです。

 ぷらっとてついちもわが家も全く被害もなく、夫の携帯も連絡がつかないことをそれほど気にしなかったのですが、自宅のテレビをつけてあ然。大津波が来るとの繰り返しの報道。そしてリアルタイムで映像が流され始め言葉も出ず、こんな残酷なことが現実にあるのかと信じられない気持ちでした。

 温かい居間でいつもと変わりない生活の中で知らされるこの現実。文明の進んだ現代は幸せなのでしょうが、私自身の身に振りかかっていない今、何の思考力も無く立ち上がれずテレビにくぎ付けでした。

 夕方、横浜市内の状況が放映され、初めてその被害の範囲の広さに驚き、娘からの「そっちは大丈夫?」との電話で無事を知るという反応の遅い私でした。

 大津波が一段落した時、自衛隊の方ががれきの山を目前に座り込み、被災した学生の集団も座り込んで眺めている全ての方たちの無表情さが、より一層胸に迫りました。

 距離感のある私たちに何ができるのでしょう。数日を経て、ある会員さんから「ワニワニクラブで何か支援をしないのですか。一人では寄付をしたくても力が無いので」と要望があり、やっと私は思い立つことができました。

 今、ワニワニクラブとして義援金募金箱を置いて活動を始めました。被災地の赤ちゃんにミルクを買って届けてほしい―と。会員さんには今回の教訓として、自分の周囲に日常使っている物を考えて避難リュックを作って置くよう話しました。

 私はこの貴重な体験でたくさん学びました。会員不在の時間でしたが、揺れるホールの中で避難誘導を真剣に考えました。情報のキャッチも不備だと知りました。電気を使わないラジオは常備すべきでした。落下物のチェックなどもです。

 この時間帯、保育児や児童を預かっている施設は大変です。過去の経験などは今回、役立たなかったでしょう。幸いだったといえる室蘭地方の体験ではなく、大津波など今回の災害の現状を教訓として学ばなければなりません。

 節電(計画停電)の地域に選ばれた横浜の次女は美容院を経営しています。「生活のために電力は必要ですが、東北の人のことを考えたらこのくらい我慢する。今日は節電のための散歩。体が温まるよ。そして、こんなに花が満開」と写メールを送ってきました。日本中、被災地に心を寄せ我慢の心を広げる時です。



第38回 10周年で2日に催し(2011年6月29日付朝刊より)

 ワニワニの新年度は、いつもはわくわくする出会いの気分なのですが、3月の東日本大震災による精神的ダメージかそれも無く、あっという間の6月。昨年はベビーラッシュで幸せ気分でしたが、まだデビューには幼すぎたり、上の子の幼稚園の生活リズムに慣れないママが多いのか、利用者は少しずつ増えている状況です。

 一方、今年11月で10周年の活動となり、この10年間に巣立った子どもたちに向けて―と企画したのが、魔法の積み木「カプラ」で遊ぼうです。

 なじみの無い方が多いと思うのですが、10センチくらいの長方形の板切れです。フランス生まれで15年前から日本でも広がり、年齢を問わず楽しめます。

 遊び方は奥深く、想像力・協調性・忍耐力などが育ち、人が入れる大きな作品や球型を作ったり、大人も十分楽しめるものです。作品を壊すのも心地良い音のようで、ワニワニクラブの子どもたちは“壊す”ことに夢中です。

 今回は、室蘭市の街づくり支援活動資金を受け、白老町や芽室町から指導者をお呼びして基本を学びます。パソコンゲームなどから離れ、家族で協力し合ってこの積み木を楽しみませんか。

 7月2日(土)午前10時から幼児向け、11時半から年長児以上、先着30組ずつですが当日見学は自由です。10周年記念の「第10回ぷらっとふれあい音楽会」は午後1時開場、同1時半開演です。メーンは新日本製鐵吹奏楽団のご協力を得ました。会場の子どもたちはノリノリで楽しんでください―とのこと。きっと楽しいでしょう。パネルシアターやAJG KIDS(エジェック・キッズ)の演舞もあります。

 そして、記念誌の代わりに、10年間の記録写真を使ったパネル展を同時に展示します。これは、7日の七夕まで、ぷらっとてついち“わに広場”にも並びます。幼い日の思い出を振り返ってくだされば幸いです。

 地域へのお返しとして、子どもたちの元気な笑顔が皆さんを明るくしてくれると確信しています。



第39回 感謝の集い 秋に計画(2011年8月10日付朝刊より)

 10周年記念の音楽会や市の街づくり活動支援補助金事業のカプラワークショップは、大好評のうちに終了しました。10年の重みを感じ、たくさんの方に支えられ、大きなイベントへのご協力ありがとうございました。秋には、賛助会員の方への感謝の集いも計画中です。

 この夏休みは利用会員さんの要望もあり、OB交流会という行事をやっていました。巣立っていった旧会員さんもたくさん遊びに来てくださって、幼稚園談義など大盛り上がりの毎日でした。

 子どもたちの成長は驚くほどで、笑顔があふれるうれしい日々となりました。日常、ワニワニ会員の兄弟も休みの時は、一緒に参加できる制度にしているので、小学生になっても笑顔で来て遊んでいます。

 小学生からは利用料金はもらわず、ボランティアとして「手伝ってネ」とお願いすると、照れながらも小さな子と遊んだり絵本の片付けなど手伝ってくれるようになります。

 夏休みに出掛ける所が少ない地域だと思いますし、子どもだけで自由に外出させられない世の中でもありますから、ワニワニの役割りとしてこれもいいのかと思います。

 夏休みも残すところわずかになりましたが、ママたちにとっては「大変な日々」だと言います。ちょうど、テレビ番組でこんな悩み解決法をやってました。

 家族みんなでダラダラ生活はママにとってもイライラの原因。そこで自分の生活リズムをつくって、朝の9時には家事を片付けることが、効率よく過ごすコツとか。

 育児も毎日同じ生活リズムの習慣をつけると気持ちが楽になるといわれていますから、なるほどと思います。

 家が片付いたら次は子どもとの時間―と割り切ってお出掛けするのはどうでしょう。例えば、おにぎりとお茶持参で普通列車の旅。それも近い所へ。

 旅費も安いですし、行く前に大きい子なら時刻表を調べさせて,行き帰りの時間も考えるのも一つ。何より、普通列車は空いていますから、電車の乗り降りやマナー、表示板の見方など教える良いチャンスです。近郊の町にも子どもなりの発見はあるでしょう。

 昨年から遠軽に住む孫の男の子が(5年生の時)一人でバスで札幌に来るようになり、バスからJRの乗り継ぎが場所的に難しいので、私が札幌まで迎えに出ていました。

 今年は、全て一人でやれるということでしたが、私も用事があって出向き、ゆっくり駅までの地下通路の表示板を読みながら歩き、札幌駅もたくさんの乗り場があるので、私流の旅のノウハウを話して、すっかりいい気分で孫と室蘭に来ました。

 お気に入りは室蘭の科学館。道内にもいろいろな施設がありますが「自由に触って遊び、指導員もいてくれるここがいい」と言います。今年は、室蘭工業大学ロボットアリーナのロボット作りも参加できたので、とても楽しかったようです。

 親から離れて過ごす休み中の体験にも学びがあると思います。お盆に家族そろってお墓参りする姿も以前より目立ってきた気がして、いいことだと思います。こんな時代、やはり家族のつながりの大切さを教えたいですね。



第40回 10年を振り返って(2011年12月21日付朝刊より)

  ワニワニクラブの運営開始から10年がたちましたが、あっという間だったとも思えます。10月8日に市民会館で開設10周年記念のミニコンサートを開催。感謝の集いとして物心両面でご支援を下った方にご案内し、予想以上の方に出席いただきました。

 ミニコンサートは、尺八の中村幻山先生をはじめ、高橋純子先生の社中の方と5人の奏者で、会場を巻き込んだ心のこもった演奏会が大好評でした。ありがとうございました。

 後半は10年の活動パネル展を見ていただき、ティータイム。あらためて人のつながりに感動と感謝の一日を過ごしました。当日欠席の方からもたくさんのコメントを送っていただきました。

 平成13年11月、いわゆる託児施設ではなく、親と子が一緒という前例のなかった新たな子育て支援施設として、中核商業施設の中でスタート。

 利用希望の会員の殺到という幸運もあり、当時の注目は想像をはるかに超え、夢中で必死の日々でした。商店の中にあるため、買い物客の託児室と誤解されてまぎれて入った子がいたり初めのころはてんやわんやでした。

 この活動がなぜ10年の長い間安定して運営を続けられたのか。今の私が振り返って記録を残すことも一つの役目と思います。

 第一は施設面。街の中心に位置し、多くの異業種の入った商店の利便性。大型駐車場、バリアフリー、冷暖房完備の遊び場は理想に近く、何よりも私たちの意見が取り入れられた設計・設備は、使い勝手の良さでも画期的なものでした。これも人気の一つです。

 第二は地域の優しい視点。賛助会員、支援者の数も年を追って増え輪西連町、東ロータリークラブ、輪西地区の商店組合など組織ぐるみの理解と支援を受けています。各イベントはお互いの協力で成功することになりました。

 第三は各報道機関の協力。子育て支援の大賞を受けたことも大きく取り上げていただき、宣伝効果となりました。見学、視察、講演依頼などが絶えない数年でした。結果、口コミとともに毎年利用会員数が安定し、当初の予想を超える収入となったことも追い風となったのです。

 会員には転勤族も多いのですが、会社の上司、仲間の方に勧められて入会し友達ができ、「室蘭に来て良かった」と言ってくれます。私たちのやりがいを感じる一つです。

 第四は一番の力ですが、ボランティア活動で運営したことです。多い時は40人の登録があり、このボランティアは不思議な縁でつながっている人脈といえるでしょう。

 この10年間、休まず支えてくれた仲間もたくさんいます。賛助会費を毎年納めながら活動することも当然のように受け入れられ、これらボランティアの活動を人件費に換算すると膨大な金額ですから私としては頭が下がります。表面に出ない皆さんの家族の理解にも感謝です。

 何事もなかったということではありませんが、女性らしい柔軟な考え方は年々活動を通して改善することも多く、10年にして基礎が完成した感があります。

 運営の柱は理事会総会ですが、毎月のボランティア会議は活発に活動内容を話し合います。日々の清掃から始まり親子会員さんと向き合って常に笑顔でいられたことは、お互いの家族とはまた違う絆が生まれた気がします。

 10年を過ぎて、世の中も変わってきました。少子化や子育て環境の変化でワニワニクラブの役割も進化しなくてはと思うこのごろです。

 今年度は会員数も少なくなり、年齢層も低くなっています。この状況をプラスに考え、ゆったりのんびりの路線を維持しながら、また次のワニワニらしい活動を考えていきます。



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