室蘭市内の大手企業の株主総会が6月までに相次いで開かれ、平成23年度決算が出そろった。ほとんどの企業が黒字を達成。東日本大震災による第1四半期(4〜6月)の売り上げの落ち込みを下半期の需要回復がカバーした。
新日本製鉄室蘭製鉄所は震災の影響で一時落ち込んだ自動車メーカーの生産が早期に回復したため、昨年7月にほぼフル生産状態に回復。全社としては原料高、鋼材価格改定などから減収減益となったが、輸出比率の低い室蘭製鉄所が全体の減収を最小限に抑えた形だ。
24年度予想では「原料価格の交渉が未着手なのに加え、鋼材価格改定も交渉中のため現時点では未定」としている。
三菱製鋼室蘭特殊鋼も23年度は、震災による需要減が早期に回復したことで2期連続黒字を計上した。全社的な24年度の予想は「建設機械業界の中国関連需要の鈍化、現地生産の拡大などで不透明」として、減収減益を見込む。
一方、日本製鋼所室蘭製作所の23年度決算は、電力・原子力製品受注の大幅減が直撃。クラッド鋼板・鋼管の大型案件の売り上げ計上などがあったが、石油精製用圧力容器、風力発電機器の減少が響いて売上高が減少。営業利益も受注減少による操業低下、円高に伴う輸出競争激化などで大幅減となった。
24年度については「電力・原子力製品がいまだ回復に至っていないことから減益を見込む。しかし25年度は、日本を除く各国の原子力政策見直しが完了し、発電プロジェクト始動も期待される」として本格回復を見通す。
商社関連では栗林商会が23年度、市内大手製造業の大型設備投資終了などで減収だったものの、粗利益率と金融収支の改善で増益。24年度は「中期経営計画で目標にした売り上げ365億円は、公共工事減少や車両部門の関連会社への統合があって困難」とする。
ナラサキ産業は23年度、震災復旧・復興関連の需要などに支えられ増収増益、黒字を計上した。24年度見通しは「既存事業の収益基盤強化、震災復旧への貢献などを進めることで、引き続き黒字確保を目指す」としている。
(山田晃司)
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