■ 白老・アイヌ民族博物館の経営陣を現場から初登用
【2012年6月8日(金)朝刊】

職員からの初登用となった村木専務理事(左)と野本常務理事(右)。中央は再任の野本代表理事
 白老町のアイヌ民族博物館(野本勝信代表理事)の理事会がこのほど開かれ、専務理事に前館長の村木美幸さん(52)、常務理事に前学芸課長の野本正博さん(49)を新たに選任した。「現場」からの登用は初めて。野本代表理事(67)は再任した。館長は野本常務理事が兼務する。

 村木専務、野本常務は5日付で職員を退職、経営サイドに立った。前の牧野正典専務(69)と上坊寺博之常務(60)は任期満了で退職した。

 同博物館の23年度入館者は昭和51年の開館以降、過去最少を記録、経営状況が悪化している。村木専務は「昭和51年に財団法人化され、長い間頑張っていただいた先人のいろんな思いが詰まった博物館をどうやって次代につなげられるのかいま一度みんなで考えたい」、野本常務は「厳しい状態だからこそ前向きになれる部分もあるだろう。これから国立施設ができるというのもよその市町村にはそうそうないこと。前向きなこととして受け止め、社会教育、文化伝承、観光客へのサービスに取り組んでいきたい」と抱負を述べた。

 野本代表理事は「特に震災以降、大変厳しい経営状態だ。現場をよく知っている専務、常務に力を借りて何とかやっていかなければと思っている」と話した。

 村木専務は社会教育施設としての評価、役割について触れ「入場者の増減に一喜一憂する経営状態にはあるが、博物館事業が安定的に行われる施設づくりと、白老町の方々からも社会教育施設としてどういった役割を担っているかを評価していただければと思っている」、野本常務は「貴重な文化資源を博物館だけで活用するのではなく、特色あるものとして打ち出していくことを考えたい」と述べた。

 村木専務は昭和60年博物館入館、昨年4月副館長、今年4月館長。野本常務は昭和62年博物館入館。学芸員としての勤務が長い。
(富士雄志)

【写真=職員からの初登用となった村木専務理事(左)と野本常務理事(右)。中央は再任の野本代表理事




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