■ 地熱発電の新システム、室蘭工大が2日に実証実験
【2012年1月26日(木)朝刊】

地熱発電・新システムの実証実験に使われる装置
 環境に配慮した「同軸熱交換方式」地熱発電システムの開発を進めている室蘭工業大学(佐藤一彦学長)環境・エネルギーシステム材料研究機構の機構長・香山晃教授らの研究チームは2月2日、同大で実用化に向けた実証実験を行う。香山教授は「北海道はエネルギーの供給拠点となるべき」と、新エネルギーの開発に意欲をみせている。

 香山教授らは地中から温水を掘り出す従来方式とは異なり、常温の水を地中に流し込み、地下のマグマで温められた熱水を地上に引き上げる方式を導入した。水蒸気を発電に利用することで温泉の湯量が枯渇したり、不純物が混ざった熱水が地上に噴き出すなど経済的な損失や、環境破壊を抑えるメリットがある、としている。

 新システムは、特殊セラミック製で2重構造になっているパイプを1500メートル程度の地中に差し込み、パイプの外側から高圧で常温水を流し込む仕組み。地中で温められた水は沸騰してパイプの内側を通り外部に運ばれてくる。その時に圧力を取り除き、発生した水蒸気でタービンを回して発電する。

 2月の実験では約5メートルほどのパイプを使って水蒸気を発生させるなどして、新システムの原理を実証する。香山教授は「(新システムは)経済性が優れており、環境にも負荷を掛けずに発電が可能。実験を重ねて早期の実用化を目指していきたい」と話している。
(佐藤重伸)

【写真=地熱発電・新システムの実証実験に使われる装置




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