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【2010年1月30日(土)朝刊】より



   ■ 鳩山施政方針に称賛、批判、室蘭各党の反応と市民の声

 鳩山由紀夫首相の施政方針演説に対し、室蘭の各党代表は「称賛」から「批判」「疑問」まで与野党それぞれの立場で意見が分かれた。各党代表、市民の声を聞いた。

 民主党室蘭支部の水江一弘代表は「自民党時代の官僚の作文のような施策羅列と違い、日本の進むべき道の哲学が込められた人間的演説。普天間移設は、これまで米国の言うままに決めてきたことを史上初めて沖縄県民の声を聞き、国民的論議の中で決めるのだから時間が掛かるのは当然。自民の先延ばし批判は的はずれ」とする。

 自民党室蘭支部の徳中嗣史支部長は「国民の生活が危機にさらされている中、理想に走りすぎて、何をするのかが分からない不思議な演説。普天間移設の先延ばしは国にも住民にも不幸であり、CO2の25%削減もまったく道筋を示していない。“鳩山教”の信者以外には何を言っているのか不明な“教祖さまのご託宣”」と皮肉る。

 日本共産党室蘭地区委員会の高橋克美委員長は「深刻な不況の中で国民の雇用と暮らしをどう守るのか、明確な方向性を打ち出せていない。この10年で国民所得が27兆円減った一方、大企業は内部留保で200兆円を積み増した。優遇税制はそのまま、軍事費も増え、内需刺激の明確な施策が見えない」と実効性に疑問符を付ける。

 市民の中では、市内の会社員、木村由子(38)は「情緒的な内容で今までの政権にはない、鳩山さんらしい優しい感じがした。ただ、増税などの国民負担に触れないで、どうやって財政健全化を進めるかなど不安な面もあった」と話した。

 また、登別市内の大学生(21)は「昨秋の所信表明のような盛り上がりはないが、普天間問題で県民の声を聞き入れたことは大きい。評価できると思う」と述べた。
(山田晃司、松岡秀宜、野村英史)





   ■ 酒井時計店再出発、室蘭・中央町で5年ぶり1日開店

 丸井今井室蘭店の閉店をきっかけに、同店内に出店していた室蘭の老舗時計店が、約5年ぶりに創業場所である中央町で営業を再開する。昭和9年創業の酒井時計店(中央町3・5・2)。店主の酒井節子さん(66)は「自分の体が続く限り続けますよ。直し屋さんで勝負します」と笑う。

 室蘭店の閉店から数日後の中央町。バス停の目の前に建つ店舗に節子さんの姿があった。平成17年に一度は閉めた酒井時計店の店舗だが、今回改装し再び店開きすることを決めた。

 元々「物」を直すのが好き、物を売るのが好き―仕事するのが好きだった。結婚当初、眼鏡の丸いレンズを手かき棒で削ることから覚えた。眼鏡屋は眼の知識が必要―と当時店舗の裏にあった眼科に通い勉強したほど。部類の話し好き。店はしばしばお年寄りのお茶飲み場だった。

 そんな時計店の復活を聞きつけた常連さんや地域は温かく迎えてくれた。「戻ってきてくれてありがとう」「蘭西がにぎやかになるよ」。そんな声がうれしい。「時計と眼鏡はアフターサービスとクレーム対応が大事ですから。しっかりとこなしていきます」

 酒井時計店は旧千歳町(現中央町)で創業。昭和30年代には、現在地に社屋兼住居のビルを建て法人化。昭和56年には丸井今井室蘭店の中島町移転に合わせて、同店内に新規出店した。

 その後、平成17年になって丸井今井の店舗を担ってきた夫で社長の義彰さん(享年69)が急逝。本店にいた節子さんは丸井今井の店頭に立ちはじめ、本店は閉めざるを得なくなっていた。その夏、静かに店を閉じた。

 中央町の店舗での再出発を決めた今、人間的なつながりを感じている。店の看板は、看板店に勤める娘の同級生が作ってくれた。丸井今井から運び込んだショーケース。業者が好意で運んでくれた。スポットライトの設置、店内の修繕。多くの人々の協力があった。

 新店舗では日曜を定休日にした。目下の悩みは休みの過ごし方。何をすればいいのかわからない。元日以外は店に立ち続けてきたからだ。

 「周りからどうして休まず働き続けることができるのって言われるけれど何ともないのよ」と笑う。

 開店は2月1日と決めた。「みなさんの応援をもらって、まもなく開店します」。節子さんはそう笑った。

 営業時刻は午前10時〜午後6時。定休日は日曜日。電話は0143・22・2293番。
(野村英史)





   ■ 室蘭カレーラーメン全国へ、ニッスイが冷凍食品販売

 日本水産(ニッスイ、本社東京)は3月1日から、室蘭名物カレーラーメンの冷凍食品を全国販売する。室蘭カレーラーメンの会(小柳富資会長)が監修している。

 「わが家の麺(めん)自慢」シリーズで販売。スープに7種類の香辛料をブレンドしており、室蘭カレーラーメンの特徴である「甘辛でとろみのあるスープ」を再現。ニンジンやモヤシニラなど野菜たっぷりの仕上がり。1人前410グラム。3月から全国販売する。参考小売価格は380円前後。

 袋にはロゴマーク「めんばる君」のイラストが描かれているほか、地球岬の写真も張り付け。昨秋、同会に商品開発の打診があり、試作品を通して同会と意見を交わしてきた。

 同会は「全国発進への大きなPRになれば」と期待している。
(石川昌希)





   ■ もうすぐクラスメート、統合前に中島・日新小児童交流

 今年4月に「室蘭市旭ヶ丘小学校」として統合する室蘭市中島小(入江祐史校長)の1、2年90人と同日新小(穴田博樹校長)の1、2年60人が29日、だんパラスキー場を訪れ、間もなくクラスメートになる友達とそり遊びを楽しんだ。

 同行した入江校長は「きょうは10人友達をつくりましょう」とあいさつ。ピンクや黄色、水色とカラフルなそりを持参した子供たちは白い息を弾ませながら「一緒に滑ろう」と白銀の斜面を並んで滑走。そりのひもをつないだ5人組の「汽車滑り」に挑戦する子供たちもいた。

 子供たちはそりが勢いよく滑るスピードに「キャー」と歓声を上げ、雪山は子供たちの笑い声が響いていた。

 中島小の閉校式は2月13日、日新小の閉校式は2月20日に開かれる。
(高橋結香)





   ■ 知里真志保生誕100年ビデオ完成、アイヌ協会登別監修

 アイヌ協会登別支部(合田克己支部長)が知里真志保生誕100年の記念事業として制作したビデオ(DVD)がこのほど完成した。道内のアイヌに関係する人々を撮り続けている小野邦夫さん(72)=札幌在住=が自主制作したビデオを同支部が監修、手直し、1時間58分にまとめた。

 知里真志保は1909年、知里家の次男として幌別で誕生。登別尋常小学校、室蘭中学(現室蘭栄高校)、東京帝国大学(現東大)と進み、北大の教授などを務めたほか、樺太庁豊原高等女学校(1940〜43年)の教壇に立っている。この時期はアイヌ語辞典作成に大いに役立ったとされ、北大時代に集大成となる「分類アイヌ語辞典」の出版などにより、朝日文化賞を受賞したが、52歳で亡くなった。1973年には功績をたたえる記念碑が生まれ故郷の登別に建立。昨年、生誕100年の節目を迎え、7月には記念フォーラムが市民会館で開かれている。

 ビデオ「知里真志保〜アイヌの言霊に導かれて〜」は、真志保を通してアイヌの苦悩、アイヌ文化の素晴らしさ、功績の大きさを知ってもらおう、と北海道アイヌ文化振興・研究推進機構の助成を受け、800巻制作した。

 1時間58分で、プロローグ、誕生・小学校、東大・大学院、樺太時代、北大時代など10章構成で、真志保の生涯を追い、実像に迫っている。

 ビデオ制作は知里幸恵、真志保の著述でも知られる故・藤本英夫さん(札幌)の強い勧めがきっかけ。いったん辞退したものの、藤本さんの訃報(ふほう)を知り、「先生へのお礼の意味も込め」と決意。道内外のゆかりの地を丹念に巡り、多くの関係者から聞き出したエピソードや、四季折々の風景を交えながら収録した。

 これまでも知里幸恵、彫刻家・砂澤ビッキ、金成イメカヌ(和名・マツ)など多くの作品を手掛けてきた小野さんは「藤本先生が肩を押してくれた。こうして世に出せたのは先生のおかげ」と感謝している。

 2月中旬ごろからアイヌ関係団体、図書館、学校などに配布する予定。
(野崎己代治)





   ■ 栄えある文科大臣表彰、洞爺湖温泉中の大塚英語教諭

 洞爺湖町洞爺湖温泉中学校で英語を担当する大塚謙二教諭がこのほど、平成21年度文部科学大臣優秀教員表彰を受賞した。昨年度の道教育実践表彰に続く栄誉に「驚きとともに身が引き締まります」と教育者として決意を新たにしている。

 全国の小学校から高校までの国公私立学校で優れた成果を挙げた現役教員を対象に、19年度から毎年表彰している。本年度は全国で843人、道内では大塚教諭を含め18人が選ばれた。

 英語の実践的なコミュニケーション能力を高めるための教材開発や指導方法を研究し、町外の市町村教委の依頼に応じて出前授業や教員向けセミナーの講師も務め、生徒の学ぶ意欲を引き出し、指導力の向上に取り組む姿勢が評価された。

 大塚教諭は「学校、生徒、地域、保護者の理解があったからこそ努力できた。今後も生徒の勉強する意欲に火をともせる授業を考えていきたい」と受賞を励みにさらなる自己研さんを誓っている。
(菅原啓)





   ■ 現役続行、内藤選手に豊浦町民らがエールの言葉

 前WBC世界フライ級王者の内藤大助選手が29日、現役続行を表明した。「もう一度やって負けたら納得できる」と現王者・亀田興毅選手との再戦に燃える郷土の星の復活に、地元・豊浦町もエールを送っている。

 あの敗戦からちょうど2カ月。自らの進退について、沈黙を貫いてきた内藤選手がついに口を開いた。「亀田を倒すことしか考えていない」。再戦が決まっているわけではない。35歳の前王者を支えているのは「打倒亀田」の4文字。ベルトも関係ない。ボクサーとして、リングの借りはリングで返すつもりだ。

 地元豊浦後援会の工藤敏和会長は「本人の意志を尊重したい。後援会活動も継続できる」と安ど。次戦については白紙だが「今度こそぜひ北海道で」と強く願う。

 このほど行われた町長選で、自身も“現役続行”を決めた工藤国夫町長は「亀田戦は自分も納得できていない。もう一度戦って、留飲を下げてほしい」と期待する。

 母親として息子の身を案じ、引退を望んでいた道子さんは「本当は辞める方向だった。悩んだ末の決断なので仕方ない」と理解を示し「やるからにはとことんやってすっきりさせてほしい」と最後のわがままとして見守る。

 内藤選手と親交のある室蘭工業高校ボクシング部の渡辺琢生監督は「いいことですね」と現役続行を喜ぶ。「このまま引退したら、不完全燃焼だと思う。燃え尽きるまでやるのも男らしい」と期待している。
(菅原啓、石川昌希)





   ■ 「癒やしのマチ」体感、白老観光協会のモニターツアー

 白老観光協会のモニターツアー「白老プチ湯治・地産地消ごはん」が2日間の日程で29日から始まり、札幌圏の24人が白老町内の3温泉施設を周遊したほか、アイヌ伝統料理やムックリ製作体験など白老ならではの“癒やし”に触れた。

 経済産業省の「広域・総合観光集客サービス支援事業」の一環。これまで温泉入浴マイスター養成講座や「プチ湯治のススメ」パンフレット作成などに取り組んできた。21年度は3カ年事業の最終年に当たり、同協会は今回のモニターツアーの検証を経て旅行ツアーの提案などにつなげたい考え。

 アイヌ民族博物館では、昼食にアイヌ伝統料理を堪能、ムックリ製作やアイヌ文様刺しゅう作りなどに取り組んだ。「プチ湯治」として3温泉宿泊施設をバスで周遊、温泉マイスターの説明を受けた。

 2日目の30日は海産物、農産物の買い物、白老牛の食事、仙台藩元陣屋資料館見学などを経て帰途に就く。
(富士雄志)






【2010年1月30日(土)夕刊】より


   ■ 空手全道大会で大活躍、室蘭「修武會」の道場生

 実践空手の日本武道空手連盟の室蘭・修武會(樋口昭仁代表)の道場生3人がこのほど、千歳市で開かれた第8回フルコンタクトカラテ錬成大会(同大会実行委主催)の小学生3部門で準優勝(2人)と3位入賞(1人)の活躍を見せた。3人は「優勝できるようにけいこを頑張りたい」と気持ちを新たにしている。 

 全道の道場から約400人が出場。試合は、顔面にヘッドガードと手に拳サポーター、足にひざサポーターの防具を付け、男女別に幼児から一般までの年齢別に直接打撃制ルールで競った。

 7人が出場した小学1年男子新人戦で米谷龍玖君(7)=八丁平小=が準優勝。1回戦から決勝まで全て身長差があり「攻めづらかった」が、得意技の回しげりを多く使い勝ち進んだ。決勝は相手の手数が上回り惜しくも判定負け。「キックをうまくなりたい」と技術向上に励んでいる。

 西島恭平君(8)=高平小=は、大会初出場の小学2年男子新人戦(17人出場)で2位。昨年夏から鍛えた上段突きと後ろ回しげりを武器に決勝へ。上段げりを多く使ったが疲れも見え、「空振ってしまった」と判定負け。「技の精度を高め次は絶対優勝する」と飛躍を誓う。

 小学3年男子クラス(14人出場)にエントリーした久保天了君(9)=高砂小=は3位入賞。昨年の同大会では2位と「今年は優勝する」と本番に臨んだ。1、2回戦は難なく突破。しかし準決勝で上段げりが減点され敗退。「あれは1本だった」と久保君。「誰にも負けない体力をつけ次は勝つ」と前を向く。

 少年部を指導する護摩堂一秀責任者は「残念ながら優勝はできなかったが、自分の空手をしていた。これからも物おじせず試合に臨んでほしい」と彼らの活躍に期待を寄せていた。
(粟田純樹)



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