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【2008年7月10日(木)朝刊】より |
■ 室蘭、道内のジャズ界を牽引―長瀬さん追悼CD発売 プロ奏者を呼んで数々のコンサートを企画するなど、ジャズ文化に大きな足跡を残しながら昨年、58歳で急逝した「ジャズクリエイト」代表・長瀬保秀さんへの哀悼の意を表したCD「さよなら室蘭長瀬氏〜そしてエミ」がこのほど発売された。長く親交のあった東京在住のミュージシャン、AKETAさん(本名・明田川荘之、アケタとも)がさまざまな思いを織り込んだアルバムで、ジャズの灯をともし続けた仲間たちも喜んでいる。 長瀬さんは23歳の時、大学時代の友人と室蘭でジャズ喫茶「DeeDee」を共同経営。その後は1人で切り盛りすることになるが、地元で生の演奏を―と開店2年目から中央のプロたちを招きコンサートを開いてきた。 結成した愛好グループ名は「序破急急舎」「室蘭インスタントプール舎」そしてジャズクリエイトと変遷。税理士のための転身でコンサートを中断した時期があったものの、年3回ほどは開催。亡くなる直前で106回を数えた。心酔する熱血ドラマー、森山威男さんはじめピアニストの高橋アキさん、オカリナとピアノのAKETAさんら多くが幾度となく演奏に訪れている。 2人のかかわりは30年以上にわたる。特に長瀬さんが企画・プロデュースしたアルバム「室蘭・アサイ・センチメンタル」は、室蘭を全国に紹介するきっかけとなった曲。「アケタの店」のマネジャーをしていた浅井樹之さんが故郷の室蘭に帰るに当たり、東京を去る寂しい気持ちと、室蘭の郷愁ある海の景色とともにメロディーとして紡ぎ出された―という思い出深い1曲だ。これまで10回ほど室蘭で演奏し、コンサート後は登別温泉などに泊まった温泉好きのAKETAさんは、長瀬さんに呼ばれるのを楽しみにしていたという。 今回のCDは長瀬さんを悼む心と、長女(ボーカル)のCDデビュー、沖縄を代表するジャズ奏者との共演―などいろいろな思いのこもったアルバムに仕上がった。メンバーはAKETAさんがピアノ、ベースが沖縄の西川勲さん、ドラムスが楠本卓司さん、ギター石渡明廣さん、ボーカル明田川歩さん。内容は「エミ」「アルプ」「テーマ・フォー・米やん」「室蘭・アサイ・センチメンタル」「世界の恵まれない子供達に」の5曲。 AKETAさんはオカリナなどの販売店、アルバム制作も手掛けており、経営する都内西荻窪のライブハウス「アケタの店」で収録した。 自身のレーベルから発売。1枚2800円(税込み)。ジャケットには長瀬さんの在りし日の写真を載せているほか、ジャズクリエイト仲間の佐藤幸一さん、高田明人さんへの感謝の気持ちも込めている。 AKETAさんは「北海道のジャズ界を牽引(けんいん)。森山さんも『これで北海道に行けなくなるかもね』って寂しがっていた。北海道と東京のパイプ役で、大きな存在だった」と惜しみ、「長瀬さんが根付かせた室蘭のジャズの灯を絶やさないよう、何とかみんなで盛り上げてほしい。いつでも協力したい」と願う。 子供のころから付き合いがあり、ジャズクリエイトを2人3脚で引っ張ってきた高田さんは「長瀬さんは中央の多くのミュージシャンを呼んで信頼を築いてきた。こうしたCDが出るのはありがたい限り」としみじみとアルバムに聴き入っている。 (野崎己代治) ■ 登別に地域型ボランティアC開設、体験メニュー多彩 登別市社会福祉協議会、登別市ボランティアセンターは「ボランティア体験プログラム2008」への参加を呼び掛けている。25日から4日間、市内2カ所で地域型ボランティアセンターを開設し、相談や申し込みを受け付ける。 同体験は以前、強化月間などを設定して繰り広げていたが、現在は通年で実施している。例年7―9月、特に夏休み中の参加が多いことから、この時季に地域型ボランティアセンターを設けることにした。 体験プログラム2008のメニューは、朗読ボランティア、手話、衣服の介護リフォーム、デイサービス・病棟での活動、児童クラブ・幼稚園・保育所での子供たちとの遊び、障害児との交流、観光ボランティア体験など48項目。 地域型ボランティアセンターは体験プログラムのPR、申し込み受け付けなどを狙いに、夏休みの子供らが気軽に参加できように―と設定。25、26日が協同組合登別中央ショッピングセンター・アーニス、27、28日がポスフール登別店で、共に午前10時から午後7時まで開く。 会場では職員らがボランティアについて相談に乗ったり、福祉に関するクイズ、布の絵本の読み聞かせ、塗り絵、介護衣服のリフォームミニ体験、点字名刺づくり、防災クイズといった盛りだくさんの企画が用意される。参加は無料で、喫茶コーナーもある。 問い合わせなどは同社協内の登別市ボランティアセンター(電話0143・88局2080番)へ。 (野崎己代治) ■ 登別・クマ牧場の迫力の光景を各国政府関係者が見学 登別市登別温泉町ののぼりべつクマ牧場で、洞爺湖サミット、拡大会合出席のため来道している各国政府関係者の見学が相次いでいる。同牧場は「サミットをきっかけに国際的な知名度アップにつながってくれれば」と期待を込めている。 同牧場は世界で初めてヒグマの多頭集団飼育に成功し、クマと人間の共生や自然啓蒙(けいもう)をテーマとしている。先月末から登別グランドホテルに滞在している米国政府関係者が訪れているほか、8日には中国政府関係者28人が来園した。 ヒグマが餌を求めて手を振るかわいらしいしぐさや、「人のオリ」で強化ガラス越しに間近で見られる迫力ある光景が好評を得ている。同牧場は台湾や韓国に続き、中国からの観光客も増加傾向にある。尾崎武志園長は「政府関係者見学後のサミット効果に期待したい」と話している。 (高橋紀匠) ■ 洞爺湖サミット閉幕―無事終了に喜びと安ど 洞爺湖サミットは9日に閉幕した。開催地元の洞爺湖町はサミットが何事もなく無事に終わった安どと喜びのムードに包まれた。期間中を中心に厳重な警備態勢と交通規制が敷かれた主会場ホテル周辺や温泉街。警備関係者、各国政府関係者らで埋まったホテル・旅館と、客でにぎわった飲食店、土産店。笑顔のもてなしを尽くした地元では「世界の洞爺湖をアピールして今後につなげたい」と観光客増に期待を込めた。 (鈴木利勝、鞠子理人、小林正律) ◆―――厳戒態勢 警察当局はテロ防止に向け厳重な警備態勢、交通規制を敷き、大きなトラブルは発生しなかった。伊達署は主会場周辺住民や出入り業者に対し通行許可証を361台分発行した。本番が近づくにつれ警戒態勢が強化された。都道府県警により対応が違う場合があった。報道機関でさえ通行許可証以外の身分証を求められるケースがあり、制限区域住民には見えない苦労があった。 「反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会」(事務局札幌市)と「G8サミットを問う連絡会」(同東京)のデモ行進は7日から3日間、壮瞥町や豊浦町など胆振西部で実施され、国内外から延べ約560人が参加した。横断幕などを手に「G8は貧困や格差拡大、生活や環境の破壊などをもたらす」などと批判した。警察官との小競り合いが一部で見られたが、大きな混乱はなかった。 ◆―――経済効果 洞爺湖温泉の各ホテル・旅館は、サミット関係者でほぼ満室。温泉地区の人口(約1300人)を超える入り込み。食事は各施設が得意とする洋食、和食などを提供した。施設によって自前のパン工房開設や英語の専門通訳配置、長期滞在向けに洗濯機、乾燥機を設けた。「笑顔のもてなし」も好感を得た。英国代表団が宿泊した北海ホテルの篠原功社長は「思った以上に喜んでもらった。これからにつなげたい」と今後を展望した。 昼食時に警備関係者らであふれた各飲食店。欧米のヘルシーブームから、すし店主は「久しぶりの忙しさ。外国人に人気だと再認識した」と自信を込めた。各国政府代表団関係者が飲食や土産を買った後、各店にコインやバッジをプレゼントし交流を深めた。コンビニは通常の約2倍を売り上げたというところも。スナックなどは伸び悩んだが、温泉街全体ではサミット経済効果は大きかった。 期間中は曇り空などぱっとしない天候続き。主会場のザ・ウィンザーホテル洞爺はガスに覆われることが多く、頂上から眺望する「美しい洞爺湖」は世界に発信できなかったようだ。 ■ 留寿都・メディアCで1日限りのビアガーデン 海外の人に北海道の味覚を楽しんでもらおうと8日、IMCでビアガーデンが開かれ、各国メディア関係者にジンギスカンが振る舞われた。 ルスツリゾートが「屋外でジンギスカンを食べる醍醐味(だいごみ)を楽しんでいただこう」と、この日限定で開店。焼きそばやたこ焼き、ヨーヨーつりなど「日本の夏祭りの雰囲気」も演出した。 NBCニュースのカメラマン、ロドニー・ベイトンさんは「おなかいっぱい食べて満足。最高だね」と、どさん子の味を堪能。同社料飲部ファーストフード担当グループリーダーの佐々木豊さんは「つかの間の休息に満足していただきたかった」と、働き詰めのマスコミ陣をねぎらった。 (菅原啓) ■ 洞爺湖温泉小がサミット記念植樹、自然との共生考える 2000年有珠山噴火で校舎が泥流被害を受けた洞爺湖町洞爺湖温泉小学校(工藤弘校長)の児童が8日、洞爺湖温泉の砂防堰堤(えんてい)内で植樹に取り組み、サミット開催を機にあらためて自然との共生を考えた。 同校は平成16年から、噴火後の緑の再生教育に取り組んでおり、土木研究所寒冷地土木研究所の吉井厚志氏、北海道工業大学の岡村俊邦教授の指導を受け、昨年から植樹している。 噴火後も森が蘇(よみがえ)る点に着目し、多様な種が供給されにくい温泉街で自然な緑を再生しよう―と、児童たちは地域で種を集め苗を育ててきた。今回はサミットを記念し、全校児童が洞爺湖温泉の小有珠右の川4号砂防堰堤で植樹に取り組んだ。 16種類の苗から1カ所に10本植え、地域に適応できる樹種を育てる生態学的混播混植法を実践し、子供たちは2人1組で30カ所に植え、樹高や樹種を記録した。緒方康太君(2年)は「緑がなくなったら空気が悪くなる。昼休みに水やりをしてきたので元気に育ってにぎやかになってほしい」と願いを込めた。 (粟島暁浩) ■ 壮瞥に反サミット全団体160人が集結し最後のデモ 反サミット団体による最後のデモ行進が9日、壮瞥町で実施され、伊達市と壮瞥町、豊浦町でテント生活する全団体が集まり、G8を批判した。 最後は全員で声を上げよう―と、「反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会」(事務局・札幌市)と「G8サミットを問う連絡会」(同東京都)のメンバーや賛同者、約160人が集結した。 同町の「下久保内」バス停留所をスタートし、プラカードや旗を掲げながら「G8各国がグローバリゼーションを押し進め世界の格差や貧困を広げている」などと批判。「アフリカの資源を収奪するな」「イラクへの侵略を許さない」などと力強い声を出しながらゴールの洞爺湖畔まで歩いた。大きな混乱はなかった。 アイヌモシリ連絡会は10日、問う連絡会は11日までに各キャンプ地を離れる。 (小林正律) ■ 白老アイヌ民族博物館にインドネシア大統領夫人が訪問 北海道洞爺湖サミットの主要経済国会合(MEM)出席のため来道しているインドネシア・ユドヨノ大統領夫人のクリスティアニさんが9日、白老町のポロトコタンを訪れ、アイヌ民族博物館で古式舞踊を鑑賞した。 外務省、北海道洞爺湖サミット推進局アウトリーチ国配偶者プログラム事業の一環。かねてからアイヌ民族の文化などに関心を持っていたクリスティアニさんが視察を希望、インドネシア大使館関係者など30人とともに訪れた。 同博物館で飴谷長蔵町長から歓迎の言葉を受けたクリスティアニさんは早速、中村斎館長の案内で館内を回り、アイヌ民族の歴史について説明を受けた。アイヌ民族の着物風の衣装を見て「着物の意味は」などと熱心に質問。 チセ(住居)では、アイヌ民族によるイヨマンテリムセ(クマの霊送りの踊り)やエムシリムセ(剣の舞い)などの古式舞踊が披露され、クリスティアニさんは、手でリズムを取ったり、身を乗り出すなど興味津々の様子で鑑賞した。 飴谷町長から植物繊維でできているアッシ織りの民族衣装のレプリカをプレゼントされてにっこり。飴谷町長が「アイヌ文化は私たちの誇りです」と伝えると、「大変感動した。この文化を末永く大切に伝えていってください」と感想を話し、同館を後にした。 (半澤豊彦) 【2008年7月10日(木)夕刊】より ■ FMむろらん開局カウントダウン、番組収録精力的に コミュニティFM「FMむろらん」の開局準備を進める室蘭まちづくり放送(室蘭市輪西町、沼田勇也社長)は、番組収録などを精力的に取り組んでいる。母恋北町のみどり保育園(堀井智恵子園長)では「ちびっ子大集合!」を収録、来月10日の開局はカウントダウンに入った。 「ちびっ子大集合!」は、親が家事や仕事をする時間帯に、子どもの元気な声など、保育園の様子を放送することで、安心感を与えるコンセプト。収録は同保育園で3カ所目。 「ぱんだ組」と園開放で訪れた4歳児計16人、担任の二本松志穂保育士、堀井園長らが出演。マイクを前にした子どもたちは、名前や好きな食べ物などをはきはきと答えたほか、「せんろはつづくよどこまでも」などの歌も元気に披露。活発な様子が収録された。8月中の放送を予定している。 「FMむろらん」の放送局運営会社となる同社は、今月3日に電波利用の「放送予備免許」を北海道総合通信局から交付された。今後は試験電波送信結果などを同局に提出、8月10日の開局を目指している。 (松岡秀宜) |
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