 ニコンイメージングジャパンが運営するニッコールクラブ主催の「第56回ニッコールフォトコンテスト」で、伊達市在住の小林豊さん(74)が第3部で4位に当たる特選、坂本和夫さん(62)が第2部で5位となる準特選を獲得。応募総数3万9833点の中から、伊達勢ダブル入賞の快挙となった。
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◆―――小林豊さん、第3部特選「冬湖の出来事」
今年1月、毎年撮影している凍(い)てつく洞爺湖畔に出掛けた際、偶然波打ち際にタヌキを見つけた。シャッターチャンスを逃がさず、湖水を泳いで逃げるまでを組写真「冬湖の出来事」として表現。足しげく通った成果だ。
建設会社役員を務める傍ら、地域に目を向け40余年。故掛川源一郎氏らとグルッペ噴火湾を設立し、道展で数々の賞を受賞。昭和52年の有珠山噴火を収め、ミノルタファミリー組写真コンテストで最高位の金賞を射止めた。写真誌の招待作家となるなど勢いを増した。伊達写真連盟会長も務めた。
 長年、写真雑誌に投稿して評価され「広角の小林」の異名を持つ。源流は土門拳が提唱したリアリズム。「ニッコールコンテストに入るのは難しく、喜びは格別」な表情。今回も「二度と撮れない」作品をものにし、実力者ぞろいの組写真の部で入賞した。
準特選の坂本さんとはコンテストで競い合ってきた仲だけに、喜びもひとしお。次の目標はやはり大賞。「狙いたい。狙わないと」。意気込みは熱い。
◆―――坂本和夫さん、第2部準特選「ミステリーファーム」
小林さんを「40年越しのライバル」と慕う。左官の1級技能士の職人気質そのままに、地域を見詰め根気強く被写体を追う。親類の影響で写真に関心を持ち、雑誌に投稿。フォトアート誌の月例コンテストに挑戦し、昭和50年度の年度賞で全国2位に入った。
30年前のニッコールコンテストではいきなり大賞に輝き、総合最高賞の長岡賞も受けた。受賞作は有珠山噴火被災地を組み写真で表した「噴火の日」。火山雷をモノクロでとらえた自信作は、朝日新聞の読者投稿コンクール年間最高賞に選ばれ、高校の物理の教科書にも採用された。
今回の作品「ミステリーファーム」は、羊蹄山に懸かる怪しげな雲を追って麓(ふもと)のダチョウ牧場に向かい、アンダーめに仕上げ、異様な空気感を出した。「デジタル写真を始めて4年。初のプリントで入賞した」と笑み。
平日は仕事、日曜日は撮影に没頭する。「少しの間でもシャッターを切りたい。1枚1枚気持ちを込め、心に残るものを撮りたい」と精進。秘めた信念に揺るぎはない。 (粟島暁浩)
【写真=特選に輝いた小林さん(上)準特選に入った坂本さん(下)】
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